【独立】ラーメンの暖簾分けとは?メリット/デメリット、フランチャイズとの違い

京橋店の外観②

ラーメン業界において、「のれん分け」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。

  • ラーメンの暖簾分けとはどういう意味?
  • 独立するときに暖簾分けするメリット/デメリットは?
  • フランチャイズ制度との違いは?

以上のような情報を、ブログ記事にまとめました。

暖簾分け制度は江戸時代に始まり、現代でも一部のラーメン店で受け継いでいます

その一方で「フランチャイズ」という言葉も広く知られており、二つの仕組みは似ているようで異なる特徴を持っています。

それぞれの特徴やメリット、デメリットについて掘り下げていきましょう。

暖簾分けとは?

暖簾分けとは、ラーメン店の店主が、信頼できる従業員や親族に、店の看板や商号、ノウハウなどを譲り渡して独立を促す、日本の伝統的な事業承継の方法です。

暖簾分けの起源は、江戸時代にまでさかのぼります。当時は、商人や職人が、自分の息子や弟子に技術やノウハウを継承するために、暖簾分けをすることが一般的でした。

現代の暖簾分けは、ラーメン店だけでなく、美容室や学習塾などの業種でも行われていますが、ラーメン店の暖簾分けは想像しやすいでしょう。

ラーメン業界では実際に暖簾に店名を書く店が多いですし、修行制度があり、味やノウハウを徹底的に継承する、というイメージが強いからかもしれません。

暖簾分けを行うためには、本店と暖簾分けを受ける側の間で、暖簾分けの合意が必要ですが、ロイヤリティの支払いはないことが多いです。

暖簾分けとフランチャイズの違いは?

暖簾分けとフランチャイズは、どちらもラーメン店の独立制度ですが、大きな違いがあります。

その違いとは「本部と加盟店の関係性」です。

暖簾分けではブランドを使用するのは、今まで実際に本部で働いてきた従業員です。そのため、既に本店の味やノウハウを継承し、人間関係もできています。本部から細かな指示を受けることは少なく、それはロイヤリティなどの支払いもない(少ない)ことを意味します

その一方で、フランチャイズとは「加盟店が本部のノウハウやブランドを借りて店舗を運営する方法」です。すぐに独立することができますが、本部のルール・マニュアルに従う必要があり、ロイヤルティの支払いも大きいです。あくまでもブランドを借りているイメージです。

【ラーメン屋独立】暖簾分けのメリットとデメリット

ラーメン屋として独立する際に、暖簾分けを選ぶことのメリットとデメリットを紹介します。

暖簾分けのメリット3つ

  • ブランド力の利用

元のラーメン店のブランド力や知名度を借りることで、新規立ち上げのハードルが下がります。既に確立されたブランドであるため、顧客獲得がしやすくなります。

  • 初期費用が抑えられ、店舗運営の見通しも立ちやすい

既存店舗を引き継ぐ場合は初期費用を抑えることができます。(ほとんどかからないこともある。)

また、経営ノウハウも身に着けているため、売上予測が明確です。これにより独立のリスクを最小限に抑えながら事業展開が可能です。

  • 自分の店として、ある程度自由に経営できる

暖簾分けの場合、比較的自由度が高いのがメリットです。本部で学んだことや基本的なラーメンの味は守りつつも、自分の店として新しいことに挑戦することは認められる場合があります。

暖簾分けのデメリット2つ

  • 独立までの期間

暖簾分けを受けるためには、一定期間、本店で働いて、味やノウハウを学ぶ必要があります。そのため、独立までの期間が長くなります。

  • 人間関係のリスク

暖簾分けでは、本部との信頼関係が重要です。師弟関係に基づいた口約束のような形で独立してしまうと、後から屋号の使用をめぐってトラブルになるケースもあります。

まとめ

今回の記事では、「のれん分け」と「フランチャイズ」の違いに触れながら、暖簾分けのメリットやデメリットを解説しました。

どちらの方法も、新規出店者にとっては独立の手段として魅力的です。

結論としては、「経営者として自分の店を持ちたい」という気持ちがあるのであれば、自由度の高い暖簾分けがいいでしょう。(※北海道ラーメンみそ熊にも暖簾分け制度があります。)

「すぐに独立しつつ、本部に手取り足取りサポートしてほしい」という未経験者などの場合は、フランチャイズ制度がいいでしょう。

メリットとデメリットを把握し、将来の展望を考えながら選択しましょう!

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